成瀬宇平箸「魚料理のサイエンス」にあった言葉:「鱈は馬の鼻息で煮える」である。鱈は冬の魚で北国(北海道や東北地方の日本海や太平洋)で獲れる。身肉が身割れしやすいので簡単に火が通るので上の諺が出てくる。この身割れの原因は筋肉のブロックを包んでいる筋節という結合組織からくるそうだ。この結合組織はコラーゲンとエラスチンからなるが、鱈の場合はエラスチンが多い。コラーゲンは加熱するとゼラチンになるが、エラスチンはそのまま残る。またこれ以外のタンパク質は加熱で凝固するのでブロック間に隙間ができる。これが身割れである。
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馬の鼻息ねー。確かに凄いよね。