パノラマ風写真展:「スクエア・フォーマット(6×6)の世界」

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カンガルー描いた最古の絵:1万7千年前の岩絵と判明

今日の朝刊の記事のタイトルである。

オーストラリアでも後期旧石器時代の人々が描いた絵がみつかった。

西オーストラリア州北部のキンバリー地域にはオーストラリアの先住民のアポリジニーによって岩の表面に絵が描かれている。トカゲ、ヘビ、そしてカンガルーなどが描かれている。

画像はここ

この絵の年代が始めて判明した。

メルボルン大学の研究者たちは絵の表面にあるハチの巣の残骸などの年代測定をし、絵の描かれた年代を推定した。

これらの岩絵は1万7000年前ごろから1万4000年前ごろに描かれたということが初めて判明、後期旧石器時代の人々が描いたものである。

石器時代の動物洞窟壁画

日本では殆んどないがヨーロッパを中心に後期旧石器時代(5万年から1万年まえ)に洞窟に動物壁画を描くことが盛んになった。

以下は著名な壁画のある洞窟の例である。

  • ラスコー洞窟 – フランス
  • ラ・マルシュ洞窟– リュサック・レ・シャトー近郊、フランス
  • ショーヴェ洞窟 – バロン・ポン・ダルク近郊、フランス
  • アルタミラ洞窟 – カンタブリア州サンティジャーナ・デル・マル近郊、スペイン
  • コスケール洞窟 – マルセイユ近郊にある入り口が海面下にある洞窟、フランス
  • レ・トロワ・フレール洞窟 – ピレネー山麓にある洞窟、フランス
  • フォン・ド・ゴーム洞窟– フランス

以前、このブログでもとりあげたがペック・メルル動物壁画はネアンデルタール人が描いたものかもしれないと話題になった。

また、描かれた動物の中でウマが最重要なテーマとして扱われているという話題もある。これも印象的な馬である。

このような動物壁画は現在4700枚程度知られてきており、そのデータベース化が行われている。

怪鳥「オドデ様」伝説:岩手県九戸(くのへ)村

今朝の新聞のコラム「わがまちふるさと」では岩手県北部九戸村にある「オドデ様」が取り上げられた。この怪鳥は上半身がフクロウ、下半身がヒトの姿をした神様で、ヒトの言葉をはなし、天気や運勢を占うという。画像はここ

コラムではこの村で野党共闘で誕生した晴山村長の下で進められて「学校給食費の無償化」、「村独自のこども手当」の実施のニュースが伝えられていた。

弁(わきま)える:「辨」、「辯」、「瓣」

これも今朝の新聞にあった記事である。

最近、問題になっている言葉に「弁(わきま)える」がある。その「弁」という漢字の意味である。

「弁」という漢字は元々あった「辨」、「辯」、「瓣」という漢字を一つに纏めた結果生まれた漢字である由。従っておおよそ三つの意味がある。

弁=「瓣」:「はなびら」のこと。花弁。英語の「バルブ」がはなびらに似ていたことから、「調節弁」と訳された。

弁=「辯」:「いいあらそう」で「弁解」。「話す」という意味で「答弁」。「関西弁」という使い道もある。

弁=「辨」:「わける」という意味で「弁別」。「こころえる」という意味で「わきまえる」が出てくる。

イエネコの狩りどう減らす?:「餌」「遊び」にカギ

今朝の新聞の記事のタイトルである。

1億匹のネコが飼われている米国の調査によればイエネコが野生動物を捕獲する数は1年で野鳥数十億羽、野生哺乳動物数十億~数百億匹にのぼる。非常に多い数である。

狩の画像

このようなイエネコの狩を減らすにはどうすればよいか?

英エクセター大学の研究者たちがこの答えを求めて調べた。その結果、餌に含まれるタンパク質を肉由来のものに限定した場合、研究対象としたイエネコが家に持ち帰る野生動物の数は36%減少した。また、ひもをつけた鳥の羽やネズミのおもちゃで1日5~10分間遊んだイエネコは25%の減少になった。

肉由来のタンパク質に含まれる微量な栄養素や遊びによるストレス発散が有効らしい。

二つの惑星が母星とほぼ反対方向に公転する惑星系

Newscientistの記事である。

「二つの惑星が母星とほぼ反対方向に公転する惑星系」。こんな奇妙な惑星系もある。

惑星系の形成では母星もそれを取り巻く惑星も同一の星間物質に由来するはずなので、惑星の公転方向はその惑星の母星の自転方向と同じであることが一般的である。

ところがその常識に反するような惑星系がある。K2-290 という惑星系でわれわれから897光年の距離にある。

この母星自体は連星系であり、単独の恒星を母星とする惑星系とことなり、惑星系形成時に伴星の影響があったのかもしれない。

 

最古のほら貝の音:18000年前のほら貝ホルン

後期旧石器時代の終わりにマドレーヌ文化人(西ヨーロッパを中心とする後期旧石器時代最終の文化)が使っていた洞窟から発見されたほら貝は当初はカップと思われていたが新しい解析でほら貝ホルンの一種ではないかという示唆がえられた。これが事実なたば人類最古のほら貝ホルンということになる。

Newscientistの記事である。

この貝殻は31cmの長さで18cmの幅があり、嘗てフランスやスペインの海岸で生息していたCharonia lampasという大きな巻貝に属してたものである。

C. Fritz et al. (2021)より

この巻貝の先端(apexと呼ばれている)には小さな穴が1つ穿かれていて赤色のオーカーで指紋様の装飾がされている。これはヒトによって変形させられたことは確実である。

この巻貝は嘗ては儀式で使った飲料用のカップではないかと思われていたが、この貝の内部をCTスキャンしたり医療用の小型カメラで調べた研究者たちはこれはほら貝ホルンではないかと見ている。

穿かれた穴は小さく、穴自体はきれいな円形で普通の端になっていて演奏家の唇を保護するために穴の開いた骨を差し込むなどした「歌口」を作るために開けたものであろうと研究者たちは考えた。つまりこの巻貝はほら貝ホルンに違い無いと見ている。

ホルン演奏家にこの楽器を吹いてもらった。C,DそしてC#の音が出せることが分った。