シネマ館:TOUCH/タッチ

赤旗日曜版の映画案内に気になる映画が紹介されていた。

映画のタイトルは「TOUCH/タッチ」で記事の見出しには「50年前消えた恋人を捜す」とある。

 

アイスランドでレストランを営むクリストファーは初期の認知症と診断され、それを機に人生でやり残したことを追及する決意をする。

それは50年前にロンドンで出会い恋に落ちたミコを捜すことであった。

ミコは日本料理店を営んでいた父とともに突然に姿を消してしまった。そのわけを知りたくて、クリストファーはイギリス、東京、そしてミコの故郷である広島へと旅する。

この映画のWEBサイトはここ

 

「去られたる身を踏込で田植哉」(蕪村)

「蕪村句集」(玉城司訳注:角川文庫)を眺めていたら蕪村のこんな句を見つけた」。

「去られたる身を踏込(ふんごん)で田植哉」(蕪村)

訳者よれば、離縁された女性になり代わって詠んだ作。踏込(ふんごん)という言葉で女性の悲しみと弱音をはくまいとする女性の意地が伝わってくる。

メールで使う日本語文字コード:ISO-2022-JPとUTF-8

メールで使う日本語文字コードについての感想

以前はメールで使う文字コードはISO-2022-JP(7ビットJIS)であったが最近ではUTF-8(unicode)がよく使われる。

ISO-2022-JPは2バイトを使って日本語文字1つをコード化したものであるが、各1バイトの7ビットを使い、8ビット目はパリティ・ビットとして文字のコードには使わない。このパリティ・ビットはマシンからたのマシンにメールが送られた際に正しく文字が伝わったことを確かめるために使われた。

このようにISO-2022-JPをメールで使う理由があり、そのように使われてきた。今でもそれに拘っているメール作成ソフトがある。筆者の使っているSylpheedがその1つである。

最近はスマートフォンのメールが増えてきたのかメールはUTF-8が標準のように使われている。時代の流れだ。

「草を打って蛇を驚かす」と「藪蛇」

巳年に因んで蛇が絡んだ言葉をとりあげる。

「草を打って蛇を驚かす」と「藪蛇(やぶへび)」は行為と行為の結果は同じであるが、行為の目的は正反対。これが面白い。

「草を打って蛇を驚かす」は「弥縫録」(陳舜臣著)で採り上げている成句。草を打って「敬遠」したい蛇に出て行ってもらう、という意味で、目的以外のものを叩いて本人に警告を与えるときに使う。

一方「藪蛇」は余計な事をしたために、いらぬかかわりあいになり、思わぬ不利や災難を招くことの意味。行為の目的は蛇をだすことではない。

この二つの成句でも蛇は「敬遠」したいものとして登場する。蛇は敬い遠ざけておきたいものとして登場。陳舜臣氏は蛇を敬遠したり、嫌悪する我々の気持ちは人類の遠い記憶の中にある爬虫類恐怖症に根源があるという。

「七くさや袴の紐の片むすび」(蕪村)

正月に因んで与謝蕪村の句

「七(なな)くさや袴(はかま)の紐(ひも)の片(かた)むすび」

を選んだ。

昔は還暦をすぎた男子は袴の紐を真結びから片結びに換えたらしい。句の意味は「還暦を過ぎても元気な年男が七草囃子を歌いながら七草粥を作っているよ。」

穏やかな正月の風景に託して新春の歓びを詠ったものである。句集「人日」に入っている。

七草粥や人日(じんじつ)についてはこのブログでも取り上げたことがある。