RawTherapeeによる背景のぼかし

RawTherapeeがヴァージョン5.9から局所処理に使えるようになってその処理を時々使っている。今回は背景をぼかすことにつかった。

写真は蝋梅をアップで撮ったものであるが、背景のボケが甘く蝋梅がすこし沈んでいる。そこで背景のボケを少し強くしたい。ボケの処理は簡単にできるがそれを背景にのみに作用させたい。この処理をRawTherapeeの局所処理で行う。

オリジナル画像

まず処理の適用部分の切り出しをする。RawTherapeeの領域選択はアルゴリズム的である。適用部分のなかに典型的なスポットを選択する。そのスポットを参照点として各ピクセルの色空間上の距離を計算する。これが予め定めてある閾値より小さければそのピクセルは参照点と同類であるとする。そうでなければこのピクセルは処理範囲外とする。このようにして参照点と同類であるかどうかで処理領域を決める。

背景をぼかす領域の設定では画面全体を選択してぼかす処理をしたくない点を参照スポットとする。今の場合は中心にある蝋梅の花弁。

つまり背景をぼかす処理をするときにはその処理をしたくない領域をまず確定させる。次にその「リヴァース」をとる。これで領域が反転する。この反転した領域がぼかしをかけたい領域となる。

適用確認ボタン(ΔEのプレヴュー)がにオンなっていると、適用領域に半透明のマスクがかかる。適用領域が期待したものになるように閾値(実は複数個ある)を変えてみる。

このようにして得られた領域に適当なガウスぼかしを施した画像を以下に載せる:

背景ぼかしをした画像

 

米ケ袋の蝋梅

昼のニュースで白石で蝋梅が咲いているということを聞いたので毎年見ている米ケ袋の蝋梅に様子を見に行った。写真のよう咲き始め蝋梅があった。

蝋梅
97歳

Lieu historique national du Fort-Chambly:モントリオールの近郊II

モントリオールから南にセントローレンス川を渡って約30kmのところにある。Lieu historique national du Fort-Chambly(シャンブリー要塞・カナダ国定史跡)はリシュリュー川に沿ってある。ここは運河(Chambly Canal)もある。この要塞はイギリス軍からモントリオールを防衛するために建設されたという。

Fort Chambly
リシュリュー川

Sainte-Anne-de-Bellevue Canal:モントリオール近郊I

セントローレンス川は大河であり広いところは湖のようになっているが縊れたことは浅瀬になっている。この浅瀬の脇に湖から湖へと船を通行させるために運河が造られている。その1つがSainte-Anne-de-Bellevue Canal(アン運河)である。モントリオールから川に沿って西へ40kmほどいったところにある。

 

運河、上は鉄道線路
セントローレンス川の浅瀬

SonyRX10M4のリッチトーンモノクロ

SonyRX10M4を愛用しているが、モノクロによる撮影ができる。メニューの中にある「ピクチャーエフェクト」の中にある「リッチトーンモノクロ」がそれである。画質「raw」では使えないがそれ以外では使える。この設定でシャッターを切ると 条件を変えて連続して2枚の画像が作られ内部的にこれら画像を合成して最終的な一枚のモノクロ画像が得られる。詳細は不明なところもあるが、これでダイナミック・レンジの大きなモノクロ画像が得られると説明があった。

撮影した画像の例を示す:

竜頭

面白い写真が得られるように思った。

RawTherapee5.9の局所処理サンプル

前に紹介したようにRawTherapeeではヴァージョン5.9で局所処理機能が追加された。ここではその機能を使って処理した画像を元の画像との対比で紹介する。

サンプル1(上:処理済、下:元画像)
サンプル2(上:処理済、下;元画像)
サンプル3(左:処理済、右:元画像)

それぞれの画像の修整目的は前後の画像から自明であるが、RawTherapee5.9の局所処理では修整箇所を絞り込むプロセスが調整するパラメタが多くて大変だがアルゴリズム的なのが面白い。