日本の古墳時代後期の古墳から多くの馬具が出土する。この事実をもつに江上波夫は「騎馬民族国家」でこの時代に大陸から騎馬民族が日本にきて先住民に代わって日本の支配者になったという仮説を提唱している。
古墳時代後期の古墳からの馬具の出土には大きな地方的な偏りが見られる。「馬・船・常民」(網野善彦・森紘一著)によればそれは関東以北が圧倒的に多い。特に関東平野に特徴的である。これらの馬具を使って馬に乗っていた人々は誰だったのか?著者たちはそれろの人々は朝鮮半島から来た人々だ述べている。距離的には朝鮮半島ならば九州などの方がずっと近いが、なぜ関東平野なのかも面白い。
馬に乗った人々が関東より以北に沢山いたということは地方的に限定されたところに住み着いていたということを示唆し、これらの人々が当時の日本の支配者層であったとは考えにくい。やはり当時の支配者層は関東以南にいたのであろう。馬に乗っていた人々(高句麗から来たの考えられている)と当時の支配者層との関係はどんなだったのであろうか?支配者層に許されて関東以北の豪族として住み着いていたのだろうか?それとも敵対する勢力であったのであろうか?
また朝鮮の高句麗で何が起きたことで日本の移住しようとした人々が増えたのであろうか?