宮城県美術館:県民にとって貴重な財産

宮城県美術館は宮城県民の貴重な財産である。

宮城県美術館は県民が常設展や特別展を通じて長い歴史を持つ絵画や彫刻作品を落ち着いた雰囲気の中で鑑賞できる場を提供し、また県民ギャラリーや創作室の利用を通じて芸術活動を支援している。この施設は県民の文化享受と文化創造の貴重な場を提供している。しかも多くの識者たちが指摘しているように建物(本館や佐藤忠良記念館)や周囲の庭そしてそこにおかれた彫像群はそれら自体が文化財的な価値を持っている。

宮城県美術館は開設から30年以上が経っている。全ての文化財が補修を必要とするようにこの文化財も補修が必要である。事実県の依頼を受けた宮城県美術館関係者の間で補修の検討が進められ、既にその骨子は答申されていると聞く。

このような状況の中で県は県民会館の移設と抱き合わせで宮城県美術館の国立病院跡地への移転を突然に関係者に提案してきていると聞く。この「抱き合わせ」の提案の細部は不明であるが、美術館の補修を検討してきた関係者をはじめ多くの人々はこの県の対応に対して大きな不信感を募らせてる。

宮城県美術館はそれ自体文化財であり、県民の貴重な財産である。安易な「スクラップ・アンド・ビルド」ではなく、補修計画に沿ってこの財産を長く保たせる道こそが今求められていることである。

 

Are birds that walk more advanced than those that hop?

タイトルは「歩く(walk)鳥はホップ(hop)する鳥より進んでいるか?」。鳥の歩様についてNewScientistにあった話題である。

馬は常歩、速歩、そして駈歩の三つの周期的な歩様(gaites)を持っている。この歩様の遷移(移行)は酸素消費量の節約のために起こることがわかっている。これは一頭の馬の歩様の問題である。

鳥では種によって歩様が異なる。その理由は?

記事では

オーストラリアの地元の茂みにはマグパイ(magpie)のように歩く鳥やワライカワセミ(kookaburraのようにホップする種類の鳥がいる。どちらが進歩した鳥だろうか?これは長年疑問とされてきた問題である。

何となく小さな鳥はホップだし、大きな鳥は歩くかなと思う。

こんな説もある。

「歩くはホップより複雑な歩様であるので大脳皮質の少ない小さな鳥では無理である。歩く歩様は神経・筋肉系の制御の複雑な組み合わせが要求される。Phillip Tobiasは人間の二足歩行の長い歴史に対して『ヒト、よろめきながらの二足歩行者』とまとめている。」
Why do some birds hop and others walk?“より

「歩く」と「ホップ」の双方を採る鳥もある。これは馬と同じように経済効率で歩様を選択しているのであろう。

 

 

 

核兵器禁止条約1月22日発効:ホンジュラス批准50ヵ国到達

今朝の新聞のトップ記事のタイトルである。

人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約の発効がきまった。

同条約は核兵器の使用や使用の威嚇、生産、保有、実験、配備などを広く禁止している。前文では完全廃絶こそが二度と使われないための唯一の方法であるとうたっている。

同条約の発効で核兵器は違法のものとなる。

発効へあと1ヵ国:核兵器の「終わりの始まり」

今日の新聞の一面の記事のタイトルである。

ジャマイカとナウルが新たに批准書を国連に寄託してことで発効要件の50ヵ国到達まで残り一ヵ国となった。「核兵器廃絶国際キャンペーン」の会合でこの二ヵ国が寄託したことを表明した。

この会合では

被爆者を代表して広島市出身でカナダ在住のサーロー節子さんが発言。

「これはまさしく核兵器の『終わりの始まり』を刻むものだ。これをくぐり抜ければたたかいの新たな一章が始まる」と核廃絶の決意を語った。

Science is the topography of ignorance.

「科学は無知を描き出す地形図である。」

この句はホームズ(Oliver W. Holmes)のものである。

僅かな知識が点在する広大な自然を言ったものである。科学はわれわれが如何に無知であるかを明らかにする作業なのかもしれない。

同じような趣旨の句に以下の句がある:

True science teaches, above all, to doubt and to be ignorant.

「真の科学は何を教えるかというと、なによりも疑うことを教え、無知であることを教えるのだ」

ウナムーノ(Miguel Unamuno)のものである。

 

It is not best to swap horses while crossing the river.

 

「河を渡っている間に馬を乗り換えるのは最上の策ではない。」

この句はアブラハム・リンカーンが選挙演説の中で言ってものである。

物事を中途半端で変更することを諌めた言葉だ。馬が出てくるのが面白い。

 

ニャンだこれは?:ネコの地上絵を発見

これもネコの話題で今朝の新聞の記事のタイトルである。

ペルー文化省は「ナスカの地上絵」が点在する同国南部で新たに全長37メートルのネコの地上絵を発見したと発表した。2000年以上前に描かれたものらしい。

新たに見つかった地上絵は長い胴体と縞模様の尾、先の尖った耳を持つ頭部で構成されており、丘の斜面に描かれている。画像はここ

 

ゆっくりまばたき、親愛示す:猫と人、実験で初確認

今日の新聞の記事のタイトルである。

猫の前でゆっくりまばたきをすると猫もゆっくりとまばたきを返すことがわかった。

英国のサセックス大学の研究者たちが実験で確認した。研究レポートはここ

実験では14世帯の飼い猫24匹を対象とし、それぞれの飼い主にゆっくりままたきをしてもらい猫の反応を調べた。飼い主が何もしないばあいに比べ、片目を閉じたり目を細めたりすることを含め、猫たちはゆっくりとしたまばたきを返すことが多くなったという。

我が家の猫は飼い主がラジオ体操で首の運動を始めるとしきりと「挨拶」をする。これも今回の実験結果に何か関係しているのかもしれない。

Whatever is worth doing at all, is worth doing well.

「する値打ちのあることならば、それはうまくする値打ちがあるものだ。」

これも「ハートで読む英語の名言」(加島祥造 著)にあった英語の句と日本語訳である。その心は「どうせやるなら、うまくやれ」だそうだ。

チェスタートン(Gilbert Keith Chesterton)はこの句をもじって

「する値打ちのあることならば、それを下手にしても値打ちがあるのだ」

と切り替えした。「ハートで読み英語の名言」の著者はこちらのほうがずっとよいとしている。筆者もそうだと思う。

残念ながらチェスタートンの句の原文を見つけることができなかった。

 

Hitch your wagon to a star .(君の荷馬車を星につなげ)

「ハートで読む英語の名言」(加島祥造 著)を見ていたら目に留まった英語の句の一つである。

「目標は大きく持て」という意味に使われることが多きが本来は少し違っていたらしい。

ラルフ・ウォルドー・エマーソン(Ralph Waldo Emerson)のこの句は神学的・道徳的な教訓であった。

星は神性を意味し、それはその人の悪事や不正をみるとその人を見捨てる。だから「神性が褒め称える徳性の方向に自分を向けなさい」という意味。

本来の意味とは少し違うが

「目標は大きく持て」

がいい。