冷血種・温血種・熱血種

現生のウマたち全ては紀元前4000年ごろウクライナで人類と出会った幸運なウマたちの後裔である。世界中の拡がったウマたちは地域の環境に即してその後進化を遂げた。

この生存環境の多様性に従って現生のウマたちは北ヨーロッパの森林地帯に起源を持つ冷血種(Coldbloods)と北アフリカの砂漠気候や中東に起源を持つ軽量で軽快な熱血種(Hotbloods)に二分される。

アラビア種(バーブ種も多少)は熱血種の源泉である。これらの軽量で軽快なウマたちは乾燥地帯で進化し興奮しやすい気質を持っている。ペルシャロンのような骨太で冷静な気質をもつ重量馬は北ヨーロッパの環境で進化したもので冷血種と呼ばれている。冷血と熱血の系統の交配でできたウマたち、例えばコーター・ホースやトラケナーは温血種(Warmbloods)と呼ばれる。熱血種化されたサラブレッド、温血種化されたスペイン種、さらに冷血種のペルシャロンにおいてもアラビア種の貢献は誇張ではない。