与謝蕪村の句(6)

○たんぽぽの
わすれ花あり路(みち)の霜 蕪村

蕪村にはたんぽぽを詠んだ句が多い。

○裾(すそ)に置(おい)て
心に遠き火桶(ひをけ)かな 蕪村

火桶を手元おきながら遠くをぼんやり眺めている。

○鋸(のこぎり)の
音貧しさよ夜半(よは)の冬 蕪村

音がなおさら冬の寂しさを強調している。