馬子唄の世界(9):鈴鹿馬子唄

歌詞

坂は照る照る 鈴鹿は曇る(ハイ ハイ) あいの土山 エー雨が降る (ハイ ハイ)
「坂」は坂下宿の意味。いまでは小さな集落らしい。「あい」の意味は沢山あるらしいが、坂下宿に対して鈴鹿の反対側の土山というのが自然のように思える。

歌詞の意味は:

坂下宿では晴れているが鈴鹿の反対側にある土山では雨が降っていて、中央の鈴鹿峠は曇っている。 高い山々が連なる山脈では分水嶺を挟んで天候が変わる。

歌詞は以下のように続く:

○馬がもの言うた 鈴鹿の坂で お参宮上﨟(おさん女郎)なら エー乗しょと言うた

○坂の下では 大竹小竹 宿がとりたや エー小竹屋に

○手綱片手の 浮雲ぐらし 馬の鼻唄 エー通り雨

○与作思えば 照る日も曇る 関の小万の エー涙雨

○関の小万が 亀山通い 月に雪駄が エー二十五足

○関の小万の 米かす音は 一里聞こえて エー二里ひびく

○馬は戻(い)んだに お主は見えぬ 関の小万が エーとめたやら

○昔恋しい 鈴鹿を越えりゃ 関の小万の エー声がする

○お伊勢七度 おたがわ八度 関の地蔵は エー月参り