落語の「三人旅」にも出てくるが、東海道の難所の一つであった箱根山を徒歩で登り下りするのは大変だったらしく、馬に乗って行き来した。箱根の峠は、東の小田原宿までが四里八丁、西の三島宿まで三里二十八丁あり、いわゆる箱根八里(約32km)で、途中に箱根宿があった。
馬を曳いたのが馬子で、農閑期になると近隣の百姓も馬子になった。
箱根馬子唄:
箱根八里は(ハイハイ)馬でも越すが(ハイハイ)
越すに越されぬ大井川(ハイハイ)
めでためでたのこの盃は 鶴が酌して亀が飲む
関所通ればまた関所 せめて関所の茶屋迄も
お前百までわしゃ九十九まで 共に白髪の生えるまで