天竜川流域の長野県伊那谷地方の祝歌,盆踊歌。元歌は木曽地方で古くからうたわれていた「御岳節」伊那と木曾を結ぶ権兵衛峠の「馬子唄」である。
伊那節:
わしが心と 御岳山の
胸の氷は
胸の氷は いつとける
ア ソリャコイ アバヨ
御岳(おんたけ)・御岳山節(おんたけやまぶし)などと呼ばれた伊那節の元歌。木曽の御嶽山の「峰」と人の「胸」とをかけて歌っているこの歌は、木曽の御嶽山を仰ぐ麓の村で歌い継がれてきたもの。が、伊那から米を運ぶ馬追いに伝えられ馬子唄となり、明るい内容から酒の席に無くてはならない歌として歌い広められた。
,囃子詞〈ア ソリャコイ アバヨ〉は峠を往来する馬子たちの挨拶からできたものだという。