東洋の星学(4):北斗真君

道教の神であり北斗七星を神格化したものであり、北斗星君とも言う。

紀元前三世紀以前には北斗七星は現在より北極星に近く位置しており、中国では地平線に沈むことがなかった。

『史記』の「天官書」では、太一は北斗を車として天上を巡って四郷を治め云々と書いてあり、北斗が有力な星とみられていたことを示している。

人間の寿命・富貴・貧賤を司る司命の神である。一心に信仰すれば死籍を削ってくれて長生きできると説く経もある。

道教では東・西・南・北。中の五斗星君(ごとせいくん)を説くが、南北両斗、なかでも北斗への信仰が盛んある。

日本では北斗七星は数字「七」との関連で「庚申(こうしん)信仰」に現れる。