ウマはホース(31):カラバフ

これも黒海とカスピ海とに挟まれたコーカサス山脈の北側の山岳地方で、黒海に面したアゼルバジャンのカラバフ地方のウマである。

金褐色のカラバフは山岳地方のウマである。画像はここ

カラバフはそのスピードとコーカサス山脈の周辺で盛んなchavgan(ポロの形態)やsurpamakh(バスケット)といった騎乗球技における能力で注目されている。また様々な目的でも使われている。

カラバフ地方の在来種であったが、ペルシャ種、アハルテケ、カバルディンとの交配があった。その後競馬アラブ種の系統との交配が増加した。18世紀にはドンへの影響があった。競走馬の競技場でのテストはアゼルバジャンのバクーでおこなわれる。

速いことと俊敏なことに加えて、大変に穏当で、飼い易く、管理が容易そして度胸があると評判である。

 

ウマはホース(30):カバルディン

黒海とカスピ海とに挟まれたコーカサス山脈の北側の山岳地方のウマである。カバルダ人のウマという意味でこのウマはカバルディンと呼ばれている。画像はここ

多くの山岳ウマと同様に強健で敏捷であり、霧の中や夜道でも方向を見つける能力を持っている。

十六世紀にステップのウマとペルシャ系統との交配で誕生し、その以来国営牧場で改良がなされきている品種である。サラブレッドとの交配で誕生したアングロ・カバルディン種もあり、これは少し大柄で速いが本来の強靭性は保持している。

自然に具わった歩様も見つかっているが、長距離の走行おけるその持久力は注目される。主として乗用馬として活躍しているが、馬車の曳きウマとしても使われている。

 

ウマはホース(29):ドン

ロシアのウマを紹介する。今回はドン(Don)、画像はここ

このウマは伝統的にはコザック騎兵に係わってきた。今日では長距離の競技に使われていて、この品種の元品種よりずっと優秀である。ロシア革命後に品種改良が試みられたブジョンヌイ種に大きな影響を与えた。

この品種は強靭なモンゴル平原のウマと軽快で暑さに強いアハルテケやペルシャ・アラブ種との交配でできたものである。19世紀の初めには、サラブレッドや優秀なアラブ半血種との交配による改良がなされた。20世紀以降は僅かに外部の影響があるだけである。

ドンは強靭なウマで飼育しやすく凍結したドン平原で生存そる能力を持っている。適応能力があり従順であるが、身体的には魅力に欠けるところがある。優雅ともいえないし乗りやすいともいえないぎこちない動きに繋がる身体的な欠陥があるが、過酷な状況でも有効に働く資質を持っている。