牛供養/馬頭観音

牛供養/馬頭観音
牛供養/馬頭観音

写真は秋保への途中の路傍に仲良く並んでいた牛供養と馬頭観音の碑である。
牛供養はそのままであるが、馬頭観音とは、馬供養のためのようにみえるが、なぜ馬頭観音なのか?
インドの神に「馬頭神」というのがある(柳宋玄「十二支のかたち」(岩波書店:1995))。この神の名前は「ハヤグリーヴァ」である。太陽を導くもの、太陽の象徴、さらには太陽神「ヴィシェヌ」と同一だと見なされるヒトのための神である。これが中国に入り、馬頭明王となる。大乗仏教系の仏教神となる。これが日本には入り、馬頭観音となる。だから、馬頭観音は馬の霊力にあやかったヒトのためにあったわけである。
これが江戸時代に入り、馬頭観音は馬の供養、馬の保護神として信仰されるようになる。今も多くの場所で碑を見かけるほどポピュラーになった。