封〆申庚

「封〆申庚」はお札である。
庚申〆封の意味で縦にさかさまに貼る。
写真は宮城県村田町の蔵がたくさんならんでいる通りの一軒「まるしょう」の奥座敷の庭側に沢山貼られていたもの一部である。この蔵は幕末・明治・大正時代に建て増しでできたものの由、お札が貼られていたのは一番古い幕末の建物である。

封〆申庚
封〆申庚

このようなお札は通りを挟んで向かいにある分家にも沢山あった。

equusとcaballus

馬はイタリア語でcavalloであるが
この言葉の起源はラテン語のcaballusだということだ。このラテン語の本当と意味は「駄馬」を意味している。本当の馬はラテン語ではequusである。
ローマ帝国の貴族は正確なラテン語のequusを使っていたが、一般兵士などはcaballusを使っていて、これがイタリア語の定着したものがcavalloだというわけである。
馬には気の毒な話である。
なお、英語のhorseは起源が不明らしく、インド・ヨーロッパ語族には対応する言葉がないとうことだ。

極限作業ロボット

今朝のニュースで4本肢の極限作業ロボット研究し新たな動きがあるとの報道があった。
この種のロボット研究では1983年から8年間の通商産業省の大型プロジェクトがあり、大きな進歩があったと評価されている(舘暲著“ロボット入門”)。しかし
「1980年代に原発内など人間が作業を行うには過酷な環境に適応する作業用ロボットの開発が進められていたが、電力会社や政府の圧力によってプロジェクトは潰された。
歴史にifはないのだが、当時に蓄積されていた技術を今日まで発展させていたならば、現在のようなお粗末な状況には成っていなかった。」
という評価もある。後者の評価はその通りである。
キャタビラや車輪でなく、4本肢のロボットだということが面白い。たぶん瓦礫などを乗り越えるにはそのほうが良いのかもしれない。理想は瓦礫を片付けながら前進するロボットであろう。

馬の“背最長筋”

“胴体の受動的な腱システムと頸部脊柱
馬は口を地上近くに持っていって頸を前傾下方に伸ばしていられる。野生の馬はこのような姿勢で毎日17から19時間もの間食料をさがす。この馬の姿勢は受動的である。その意味は草を食むために頭を下げるとき筋肉は活動的な収縮をしていないということだ。”
これは“Tug of War”からの引用である。このように馬は草を食むときに姿勢は筋肉を殆ど使わずに自分の胴体を支えることができる。人を乗せて走るためには頭頸軸を上げなければならないが、そのためには上頚部の筋肉を鍛えこの筋肉で自分の胴体と乗り手の体重を支えなければならない。
それができないうちは頭頚軸を上げさせてはならないという。
さもないと馬は背中にある“背最長筋”をつかって自分の胴体と乗り手の体重を支えようとする。そしてこの筋は緊張してしまう。“背最長筋”をリラックスさせておくことは乗馬では最も重要なことだといわれているその筋がこれで緊張してしまう。

頸を垂れて草を食む馬
頸を垂れて草を食む馬

 

馬頭観音ーなぜ馬か?

馬頭観音は密教の仏像で平安時代はヒトのための仏であったが、なぜか馬の守護神のようになってしまった。なぜ馬の格好をした仏像が作られたかについてヒントらしいことがわかったので書いてみる。

密教の中心的な仏像は大日如来であるが、この仏は古代インドにおける理想的な帝王、転輪聖王(れんりんしょうおう)を意識して製作された。その転輪聖王は世界を平和に統治するために、象、馬、法輪、法螺、宝珠などの7つの宝を備えているが、大日如来の身体にはこの宝の半数以上が描かれている(密教とマンダラ:頼富本宏著)。この宝の馬を強調した仏像が馬頭観音だと思われる。