昨日は乗馬の練習日だった。洗い場の脇で盛大に蹄鉄の履き替え作業をしていたので、作業をしている人に話を聞くことができた。僕らのクラブでは一匹の馬はだいたい二ヶ月の間隔で蹄鉄の交換するとの話である。
蹄鉄は軟鉄でできている。軟鉄であると馬の蹄に対して地面からの反動を吸収できるが、その分だけ柔らかいので摩滅するのでこのくらいの頻度で交換する必要がある。既製品としていろんな大きさやタイプの蹄鉄があるが、一匹一匹の馬の蹄の形が違うので、ガスバーナーを使って変形加工をしなければならない。
僕らのクラブには50頭近い馬がいるが、この頻度で蹄鉄を交換すると、年の1000個余りの磨り減った不要蹄鉄ができる。以前にこの洗い場のところに山と積まれた使い終わった蹄鉄があり、インストラクタに2,3個欲しいといったら、こっそり持っていってと貰ったことがある。
この蹄鉄は明治にスポーツとしての乗馬が輸入されたときに導入されたわけだが、それ以前には、馬は蹄鉄の代わりに草鞋(わらじ)や下駄(げた)を履いて走っていた。しかも、馬屋の床は板張りのところもあったらしい。下駄を履いた馬が板張りの床の歩いたらさぞかし賑やかだったろうなと思ってしまった。