仏像でみる日本の密教:不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)

東大寺法華堂(三月堂)の不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)がよく知られているが、この観音は十一面観音よりさらに強力な観音で、この観音を祈る全て人間を洩らさず救済するという誓願を持っている。この観音に関する経典は三十巻経もあり、この観音の信仰を中心とした宗団もあったらしい。

日本では東大寺のものが最古のもので、天平十八年ごろの作と思われている。一面三目八臂のすがたをしている。その他この観音は大安寺、唐招提寺、広隆寺などに現存する。

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