仏像でみる日本の密教:千手観音(せんじゅかんのん)

多数の手を持ち救済の能力を最大限もった観音が予想される。この極限が千手(せんじゅ)観音である。

天平宝宇三年(759年)に鑑真により唐招提寺に安置された千手観音は現存する最古のもの一つである。この観音は立像であるが、同時期に作られた河内葛井(ふじい)寺の千手観音は坐像である。

平安中期以降には千手観音信仰は盛大になり、観音信仰を独占するまでになった。その最高潮には一千体の千手観音を安置する堂宇を創るまでになった。

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