レオナルド・ダ・ヴィンチと司馬江漢は二人とも画家であるが、天文研究もしていたという共通点がある。しかも太陽中心説を擁護する論法が独特で面白い。
レオナルドは言う:
「大きさからみても、 力からみても、宇宙に はそれを凌ぐ天体は見当たらないのから。太陽の光は宇宙に広がるすべ ての天体を照らす。 」(「太陽の賞賛」手稿)
江漢は言う:
「太陽ノ大ナルコト三十万九千五百一里余ナリ、日輪天の一度ハ三十万二千九百八十六里三二九ナリ、太陽ノ一跨(ヒトマタギ)ニ不足(タラズ)、タトエハ人ノ五尺ノ身以テ昼夜歩(ユカ)バ二十里ヲ歴(ヘ)ル」(和蘭天説)
と両者とも太陽が不動なことを主張している。論法が面白い。