後期旧石器時代の終わりにマドレーヌ文化人(西ヨーロッパを中心とする後期旧石器時代最終の文化)が使っていた洞窟から発見されたほら貝は当初はカップと思われていたが新しい解析でほら貝ホルンの一種ではないかという示唆がえられた。これが事実なたば人類最古のほら貝ホルンということになる。
Newscientistの記事である。
この貝殻は31cmの長さで18cmの幅があり、嘗てフランスやスペインの海岸で生息していたCharonia lampasという大きな巻貝に属してたものである。
この巻貝の先端(apexと呼ばれている)には小さな穴が1つ穿かれていて赤色のオーカーで指紋様の装飾がされている。これはヒトによって変形させられたことは確実である。
この巻貝は嘗ては儀式で使った飲料用のカップではないかと思われていたが、この貝の内部をCTスキャンしたり医療用の小型カメラで調べた研究者たちはこれはほら貝ホルンではないかと見ている。
穿かれた穴は小さく、穴自体はきれいな円形で普通の端になっていて演奏家の唇を保護するために穴の開いた骨を差し込むなどした「歌口」を作るために開けたものであろうと研究者たちは考えた。つまりこの巻貝はほら貝ホルンに違い無いと見ている。
ホルン演奏家にこの楽器を吹いてもらった。C,DそしてC#の音が出せることが分った。