自慢の遠野馬産、さっそうと:本州唯一の乗用馬競り

今朝の新聞の記事のタイトルである。

遠野馬の里で25日乗用馬市場があった。生産者11名が育てた1~2歳の19頭が上場された。一頭平均120万円程度であるがこの日は200万円の値がついた2歳馬もあった。主催した遠野市畜産振興公社の菊池茂勝理事長は「仕上がりは上々。全国の大会や乗馬クラブで遠野産馬が活躍することが楽しみだ」とあいさつした。

メソポタミアの宇宙像

「アケメネス朝ペルシア」(阿部拓児著)や「アレキサンドロスの征服と神話」(森谷公俊著)を読んでみるとペルシア帝国の誕生から滅亡までの興亡の姿が分かるが、そこに住んでいた人々の姿が見えてこない。

古い本で「科学思想史」(近藤洋逸・藤原佳一郎著)の中で以下のような文章にであった:

太初にはアブスー(大洋)という父神とティアマート(混沌)という母神だけがいたが、この両神の混合からおおくの自然物や自然力が生まれた(これら自身も神である)。ティアマートは新しく出現した神々のふるまいに我慢できずこれらを滅ぼそうとした。これを迎え討つのが新しい神々の一人、マルドックであった。かれはティアマートを殺しその身体を二つに切り開き一半を高く吊るした。これが天になった。もう半分は脚下に広げた。これが地となった。

このような神々や神々の創造物として自然を見ていた。一方ではしかしバビロニア天文日誌として知られる高度な天体観測の膨大な蓄積をも行っていた。これらの観測は占星術の精度の向上を目的としてなされたが、日食の13年周期をはじめ多くの経験則を発見している。

実証不可能な部分は神話として経験則から自然をみていたのかもしてない。

 

4500年前の墓からロバの骨格

久しぶりに眺めたNew Scientistsにあった話題。

青銅器時代の初期(いまから4500年前ごろ)にシリアの人々は野生ロバ(英語ではass)と家畜化されたロバ(英語ではdonkey)との雑種をロバの品種改良の一環として行っていたことが分かったという話である。

考古学的な発掘でこの地方の豪族の墓から馬属の全身骨格がたくさん見つかった。この地方に馬が導入されたのはこの時期より500年後のことであることが分かっているので、この全身骨格は何だということになった。

パリ大学の研究者たちはこれらの骨のDNA解析からこれらの馬属は家畜化されたロバ(donkey)と野生ロバ(ass)との雑種であることを突き止めた。研究者たちはこの雑種はより強靭でより速く走る家畜ロバの生産が目的だったのではとみている。

この地方に馬が導入されると上のようなロバの品種改良は終わってしまった。

 

「しばり地蔵」由来

米ケ袋に「しばり地蔵」がある。全身を荒縄でぐるぐる巻にされた地蔵である。

米ケ袋の「しばり地蔵」

寛文事件に関連して処刑された伊東七十郎を供養するために造られたものらしいが、縛られている姿の由来は不明である。「人々の諸々の束縛を全身で身代わりになっている姿」かもしれない。

乗馬のための箴言(?)

  • 馬に乗るときはリンボー・ダンス(棒くぐり)の姿勢をとる。
  • 馬は脚で操縦する。手綱は馬の形を整えるためにある。
  • 内方姿勢とは馬をバナナのような形にすることである。
  • そのためには手綱で馬を内向きにすると同時に脚で馬を外に押す。
  • 輪乗りはこの内方姿勢を保持した走り。
  • 駈歩は内方姿勢で馬の前内肢が前に踏み込んで始まる。
  • 内方姿勢で馬の後肢が外にドリフトするときは外側脚で押す。
  • 手綱操作は脇を閉じて。さもないと馬は姿勢を変えない。
  • 鐙は踏むものではなく、足の指で噛むものである。
  • 脚の扶助は馬を前に押し出すように使う。
  • バランス・バックはより低い棒くぐりの姿勢。
  • 馬を丸くするときはこのバランス・バックで乗る。
  • 馬への扶助は馬の「やる気」を引き出すためのもの。

2022年9月

ロバの家畜化7000年前か:背景にサハラ砂漠乾燥化

今朝の新聞の記事のタイトルである。

ウマ属にはウマ(Equus)、シマウマ(Equus Zebra)、野生ロバ(Equus hemionus hemionus)からなっているが。野生ロバが家畜化されたものがロバ(英語:Donkey)である。この家畜化の開始の時代と起源に関わる問題である。

家畜ロバは約7000年前にアフリカ東部で飼いならされた可能性が分かったという記事である。サハラ砂漠の乾燥化が進んだ結果である。

家畜ロバは4000年前ごろユーラシア大陸に拡散。その後中央アジアや東アジアにも独立性の高い集団が発生した。また逆に各地のロバがアフリカに流入した経緯もあった。

ラバはローマ帝国が繁栄した時期に軍事用に雄のロバと雌のウマとの交配でできたものであることも判明した。

 

カエルの目立つ色、目立たない色:捕食者の数が関係

今朝の新聞の記事のタイトルである。

被食者は捕食者から発見されないよういろんな意味で「目立たない」ことが重要である。一方パートナーを確保するためにはいろんな意味で「目立つ」ことが求められる。このジレンマを解決するために生物はさまざまな方法をつかう。被食者には見えるが捕食者には見えないような、例えば紫外線、超音波を使って「目立たせる」。

この記事はカエルの体色についてでる。中国・西華師範大学などの研究者たちは中国各地の生息する102種のカエルの体色を捕食者の多さとの関係で調べた。結果は

捕食者がほとんどいないところに生息してるカエルの体色は目立つ色をしているのに対して、捕食者がたくさんいるところでは周囲の色に溶け込む目立たない色をしていることが分かった。

面白いことに目立つカエルの脳は目立たないカエルの脳と比較して大きいことである。仲間同士のコミュニケーションに使う脳機能が強化された結果なのかもしれない。