最古の合金(?)

“The Horse, the Wheel and Language”(David W. Anthony)を読んでいたら最古の合金ではないかなという記述にであった(p. 256)。

黒海・カスピ海ステップで乗馬の習慣を獲得した人々は西に向かって移住を始めた。紀元前4200年ごろドニエプル川渓谷から来たと思われる遊牧民がドナウ川三角洲の北の端に現れた。三角洲の北の湖の多い地方はボルガード文化を持っていた古ヨーロッパの農耕民が暮らしていた。かれらはステップの人々が現れると同時にその地を去った。

この移住してきた人々が作った文化がスヴォロヴォ・ノヴォスヴォボドナヤ複合体である。その墓地から出土した遺物の中に銅とヒ素の合金で作られた腕輪がある。

原文では以下のような記述である:

「N.Ryndinaによって解析された8個の金属性の物体の内6個は典型的なヴェルナ・Gumelni\c{t}aタイプでバルカン山脈由来の鉱物からできていた。一つの腕輪と一つのリングはこれまでにヴェルナやGumelni\c{t}aタイプではなかった意図的な銅とヒ素の合金(それぞれ1.9%と11.2%のヒ素含有量)でできていた。」

これらの合金は最古の合金ではないかなと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です