香料の道:鼻と舌:西東」:「丁子(ちょうじ)=クローブ」と「ナツメッグ」

普通にスパイスというとき、モルッカのクローブとバンダのナツメッグ、それにインド・セイロンのシンナモンの三つをスパイスのビック・スリーという。インド(マラバル)とジャワ(スマトラ、ブルネオ)のペッパーは別格の扱いで、ペッパーはそのままの名称で呼ばれる。

クローブはオイゲノールを主成分としている。このオイゲノールは香料の中で最も殺菌力と防腐性が強いので食品を味付けと保存に適している。

中国に伝わったのは後漢あたりである。グローブの乾燥花蕾のかたちが釘状であることから丁子(ちょうじ)または丁香と呼ばれた。

一方、ナツメグそしてカーダモンは胃腸の妙薬であった。ナツメグは中国でも薬物で、肉豆蔲(にくすく)と言った。

 

 

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