北米の最古の現生人類

北米に現生人類(ホモ・サピエンス)がやってきた最古の例は2万4000年前であることが判明した。これは従来より約1万年早い。
この研究はカナダのモントリオール大学の研究者たちの発見である。
この研究グループはカナダ北部、ユーコン地方の米アラスカ州とカナダとの境にある遺跡で動物の骨を調べた。その結果、石器で傷が付けられた骨を15個発見した。この骨の年代測定からこれらの骨は2万3000年から2万4000年前と分った。
従来は1万4000年まえが最古の現生人類となっていたが、約1万年も遡るものになった。2万4000年前の地球は寒冷期(ウルム氷期)であり、アジア大陸と北米大陸が繋がっていた(ベーリンジア)。これを伝わってアジア大陸から北米大陸に現生人類は渡ったことになる。
これらの骨の中には馬のあごの骨も入っていた。これは現生の家畜馬ではなく、当時北米にいた野生馬のものである。