「日本の仏像」(土門拳):京都編

土門拳の写真から構成された「日本の仏像」の中で京都に関連するもの紹介する。

  • 神護寺多宝塔:五大虚空蔵菩薩坐像
  • 神護寺金堂:薬師如来立像
  • 神護寺大師堂:弘法大師坐像
  • 東寺講堂:不動明王坐像
  • 東寺講堂:持国天立像
  • 東寺講堂:梵天立像
  • 東寺講堂:帝釈天半跏像
  • 東寺宝物館:兜跋毘沙門天立像
  • 広隆寺霊宝館:弥勒菩薩半跏像
  • 広隆寺霊宝館:毘沙門天立像
  • 広隆寺講堂:不空羂索観音立像
  • 広隆寺講堂:地蔵菩薩坐像
  • 広隆寺講堂:阿弥陀如来坐像
  • 三十三間堂内陣:千体千手観音立像
  • 三十三間堂内陣:風神像
  • 三十三間堂内陣:雷神像
  • 鞍馬寺本堂:毘沙門天立像
  • 鞍馬寺本堂:善腑師童子立像
  • 平等院鳳凰堂:阿弥陀如来座像
  • 平等院鳳凰堂:雲中供養菩薩群像

東寺講堂の仏たち

もう一つ仏像の話。東寺は弘法大師が関わりをもった寺である。かかわりをもったのは建立から20年もたった弘仁十四年(西暦823年)のことであり、真言の寺にするために講堂の仏たちの配置に工夫をしたといわれている。だから弘法大師の思想がわかるのは講堂の仏たちである。

講堂には二十一体の仏像が安置されている。その配置は

中心に金剛界五仏:

金剛界五仏

その向って右に金剛界五菩薩:

金剛界五菩薩
金剛界五菩薩

左に五大明王:

五大明王
五大明王

となっており、その周囲に四天王と梵天、帝釈天が配置されている。「日本密教」(佐伯隆研著)によれば中心の金剛界五仏と金剛界五菩薩の中心にある金剛波羅多菩薩の6体は後世(鎌倉、室町、桃山時代)の作であるが、そのほかの15体は弘法大師の時代の雰囲気を残してる仏像である。

21体の仏像群の画像はここにかる。

土門拳は「日本の仏像」の中で、不動明王、梵天、帝釈天を撮影している。

ウマはホース(5):クナブストラッパー

今回はデンマークの斑点の体毛を持つクナブストラッパー(Knabstruper)を取り上げる。画像はここ

このブログでも紹介したが約三万年前にクロマニョン人が洞窟に描いた斑点の体毛を持つ馬は実在したわけだが、斑点を持つ馬は古代世界で頻繁に現れた。しかし、ここで取り上げるデンマークのクナブストラッパーは、1808年のスペイン牝馬を基礎に生産が始まった、極最近のものである。斑点を持った馬の系統は19世紀に入りスペイン馬でよく現れた。

クナブストラッパーの基礎になった牝馬はFlabehoppenという名前のスペインの牝馬であった。この馬はデンマークの判事Lunnによって食肉業者のFlabeという人物から買い取られたものであった。Lunnはこのウマからフレデリックスボルグの一つの系統を育てた。このウマは孫のMikkelを主として通じて斑点のあるウマの系統の基礎になった。

古いクナブストラッパーはがさがさした骨ばったウマであった。体色に対する軽率な生産方針の結果欠陥を持つようになったしまい現在は殆んど存在しない。新らしい型のクナブストラッパーはアパルーサに似ていて、身体的な特徴から特別なウマであるが、ずっと幅の広い体色を持っている。

 

 

 

リピッツァナーPluto Presciana II, Pluto Theodorosta

アロイス ポジャイスキー:「わが馬、わが師」の中でPluto系のリピッツァナーが二頭登場する。それらはPluto Presciana II, Pluto Theodorostaの二頭の牡馬である。

オーストリアのリピッツァナーの名前は規則がある。

牡馬:まず父親の系統がくる。この二頭では二頭ともPluto系統の父親である。次に母親の名前がくる。PrescianaとTheodorostaである。

同じ名前になったときは世代番号を振る。

牝馬:母方の系統を辿って五世代前の牝馬の名前をそのまま引き継ぐ。典型的な名前が繰り返し使われることになる。

ウマはホース(4):フレデリックスボルグ

デンマークの最古のウマであるフレデリックスボルグ(Frederiksborg)を取り上げる。画像はここ

十六世紀においてはデンマークはヨーロッパにおける華麗な乗用馬や騎兵の専用馬の主な供給源であった。それらのウマはフレデリックスボルグと呼ばれ1562年にフレデリックス二世によって設立された牧場で生産された。白馬でリピッツァナーにその名の系列の基礎になったプルート(Pluto)は1765年に王立デンマーク牧場で誕生したフレデリックスボルグであった。

 

放牧馬草原育む

今朝の河北新報に「放牧馬草原育む」という記事があった。

八幡平市の市民団体「ふるさと倶楽部」が放牧馬と一緒に草原の復元に取り組んでいる。安比高原で農耕馬を放牧しその目的は草原の復元にあるという記事である。

今年は岩手県内外から7頭の農耕馬が集まり、10月まで放牧をする。馬はササやススキを食べ、その他の植物を人の手で刈り取りことによって、森林化が進む草原を野シバやレンゲツツジの咲く草原に帰るという計画である。

ウマはホース(3):フィンランド・ホース

今回はフィンランド・ホース(Finnish Horse)を取り上げる。画像はここ

嘗てはフィンランド・ホースは二系統あった。一つは重量級のフィンランド・ホース(Finnish Draft)でもう一つはそれより軽量な万能フィンランド・ホース(Finnish Universal)で、双方とも見かけより能力重視で繁殖が行われた。その重量級は見かけは一様にがっしりとして強靭であるが、動作は機敏で、軽快な速歩で走る。軽い方は騎乗できるが、軽量な馬車引きに使われてきたが、より重要なものとして繋駕(けいが)競走用の用途がある。1970年代以降軽量級の万能フィンランド・ホースに重点が移ってきた。

 

ウマはホース(2):デール・グドブランスダール

今回のホースはノルウェーのデール・グドブランスダール(Dole Gudbrandsdal)。画像はここ

ノルウェーの馬の半数近くを占めるデール・グドブランスダールはBritish DalesやFellポニーに似ている。これらの全ての品種は先史時代の同一の元品種から派生したものである。

この馬の原産地はグドブランスダール渓谷であり、荷駄や農業で使われてきた。この馬は速歩でのスピードで注目されていた。重い重量級の馬が温存されてきたが、より軽いDole Trotterが曳き馬競技のために開発された。1834年に導入されたサラブレッドの牡馬Odinの影響がこの軽品種には大きい。