アファナシェヴォ文化と天山北路

アファナシェヴォ文化は西紀元前3000年ごろアルタイ山脈の南部分の西側で起きた文化である。このアファナシェヴォ文化はユーラシア大陸全体を覆うようなヤムナヤ文化の地方版であった。

ヤムナヤ文化はヴォルガ・ドン川下流域のステップで始まったがヤムナヤの人々は「ウマ」と「ワゴン」を使って3000kmも離れたアルタイ山脈の西側麓まで移住しアファナシェヴォ文化をうち立てた。ヤムナヤの人々のこの活動性がインド・ヨーロッパ語族の誕生に繋がったとされている。アファナシェヴォ文化はインド・ヨーロッパ語族のトカラ語派の故地である。

「シルクロード 1万5000キロを往く」(今村遼平ら編著)で天山北路として著者たちが旅したところのウルムチ(烏魯木斉)より北はこのアファナシェヴォ文化にすっぽりと覆われていたところである。文明の黎明期からずっと続いてきた歴史を感ずる。

 

 

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