製紙技術の東から西への伝播

紙は中国で漢の時代に発明された。

これがトルコやヨーロッパに伝播したのは唐の時代(西暦700年ごろ)であったという。そのころ唐の版図は西へ大きく伸び、キルギスあった小勃律国なども唐へ進貢していた。

この小勃律国が唐に叛いたので唐の軍隊が遠征した(西暦750年ごろ)。小勃律国は当時西方で大勢力であったアラブのアッパーズ朝に救援を求めた。結果的には、唐軍の中にいたトルコ系の部族がアッパーズ朝に寝返ったので唐軍は負けた。

面白いことに、アラブ軍の捕虜となった唐軍兵士の中に、紙漉き工がいて、製紙技術を西方へ伝えた。これがきっかけで紙は西方に伝播した。

小説十八史略」(陳舜臣)より。

 

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