髀肉(ひにく)の歎

この成句は三国志の劉備が荊州の劉表のところに寄食しているときに言った言葉から出ている。この言葉は:

「これまで私は馬に乗って戦場をかけめぐる生活を続けておりました。ですから股(もも)は鞍を離れることがなく、そのためいつもひきしまっていたのです。ところがどうでしょう、荊州に来てから軍馬にまたがる機会がなく、脾肉(内股の肉)がすっかりついてしまいました。…..」

と、功名をあげる機会がないことを歎いた。

小説十八史略」(陳舜臣)より。

 

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