「七くさや袴の紐の片むすび」(蕪村)

正月に因んで与謝蕪村の句

「七(なな)くさや袴(はかま)の紐(ひも)の片(かた)むすび」

を選んだ。

昔は還暦をすぎた男子は袴の紐を真結びから片結びに換えたらしい。句の意味は「還暦を過ぎても元気な年男が七草囃子を歌いながら七草粥を作っているよ。」

穏やかな正月の風景に託して新春の歓びを詠ったものである。句集「人日」に入っている。

七草粥や人日(じんじつ)についてはこのブログでも取り上げたことがある。