スクエア・フォーマット(6×6)に纏わる話題

フィルムカメラの世界では35ミリ版(24X36ミリ)が一般的な画角である。ライカが最初にシネサイズの18×24ミリ判の2コマ分を1コマとして使ったことに由来する。小型カメラの画角はこれが標準で、僅かにその半分を使った画角がその変種である。このハーフ・サイズのカメラとしてはオリンパス・ペンが有名である。変わったところではソ連製のアガート18Kといったものもある。

ソ連製のカメラ、左がアガート18K

ブローニー・フィルム(幅6センチのロールフィルム)を使った所謂中版カメラではもっと自由度がありさまざまな画角が使われてる。6X4.5センチ版、6X6センチ版、6×7センチ版、6X8センチ版、6×9センチ版がある。6X4.5センチ版は35ミリカメラから中版カメラに移行した写真愛好者が使っていた。筆者もマミヤ645プロTLでこの版を使ったことがある。6×7センチ版も使ったことがある。カメラはマミヤプレス スーパー23で1967年製の古いカメラであった。

マミヤプレス スーパー23

表題の「スクエア・フォーマット」は6X6センチ版のことである。スウェーデン製のハッセルブラッドがこのスクエア・フォーマットの専用機として有名である。ドイツのローライSL66も専用機である。

ディジタルカメラになるとこの画角はアスペクト比(縦・横比)と表現される。一台のカメラでさまざまなアスペクト比が設定できるようになっている。筆者の使っているソニーRX10M4では3 : 2(アスペクト比1.5)、4 : 3(アスペクト比1.3)、16 : 9アスペクト比1.7)そして1:1(アスペクト比1.0)の画角が使える。3 : 2は伝統的な35ミリフィルムカメラのアスペクト比である。一方、このカメラの撮像素子は1.0型(13.2mm x 8.8mm) であり、アスペクト比は3:2であることに注意する必要がある。アスペクト比3:2以外で設定できるアスペクト比はソフト的にできるということである。

スクエア・フォーマットが面白い。最近はこのフォーマットで写真を撮っている。その一端はここにある。