無限階段と無限音階

エッシャーの話がでたので関連するだまし絵とだまし音階の話をしたい。

まず「無限階段」:原理はこれた。作品を一つ。

この「無限階段」に似たものに「無限音階」がある。床屋の看板にあるが単にそこで回転しているだけなのにパターンは常に上昇しているように見える。これを音階として表現したものである。

実例はここにある。

ヒトの耳の可聴音域は約20ヘルツから2000ヘルツで、最も感度かよいのは1000ヘルツである。20ヘルツ以下の音や2000ヘルツ以上の音はヒトの耳には聞こえない。単音で周波数が上昇する音を聞くと音階が上昇していることを認識するがこの単音は2000ヘルツを越えるとヒトには聞こえなくなる。「無限」ではない。ところが複数の単音を次から次に発生させ、常に可聴音域に周波数が上昇する単音があるようにすると、ヒトは常に上昇する音が出てると錯覚する。

おれが「無限音階」の原理である。

この「無限に高く(低く)なっていく音」は1964年にベル研究所のRoger N. Shepardが考案した「1オクターブ上がっても最初と同じに聞こえる音」によるもので「シェパードトーン(無限音階)」と呼ばれている。

 

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