説経節(せっきょうぶし)の世界

海と列島の中世」(網野善彦著)のなかで日本の中性ぼ社会を知る上でj興味があるとして説経節(せっきょうぶし)が紹介されていた。これは中世の口承文学で、主な五つの題目が有名で、それらは「苅萱(かるかや)」「俊徳丸(しんとく丸)」「小栗判官」「山椒大夫」「梵天国」がある。時代によっては「苅萱」「山椒大夫」「愛護若」「信田妻(葛の葉)」「梅若」となる。これらの多くは歌舞伎の中に使われている。

小栗判官(おぐりはんがん)->「小栗判官」

芦屋道満大内鏡(あしやどうがんおおうちかがみ)->「信田妻(葛の葉)」

摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)->「俊徳丸(しんとく丸)」

森鴎外の「山椒大夫」もこの説経節の「山椒大夫」に題材を得ている。能の「弱法師(よろぼうし)」は「俊徳丸(しんとく丸)」による。また「梅若」は能の「隅田川」となった。

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