火星までの距離

火星の表面で地震を観測したという話題が今朝の新聞に載っていた。米国の探査機「インサイト」の観測である。「インサイト」は2018年11月の火星地表に着陸。地震計で地表の地震波を測定した。火星では火山活動が起きておりそれによる地震(最大でM4.0程度)が起きていると思われている。

ところで地球から火星までの距離を最初に問題にし、観測を試みたのは誰で何時ごろのことだろうか?

資料によれば

それはカッシーニであり、太陽系の大きさを問題にし、1671年に地球と火星の距離を測定したのが最初である。恒星の距離測定には年周視差が用いられるこの方法で恒星の距離測定ができたのはこれより200年後のことである。

カッシーニが用いたのは地心視差で地球の表面の遠く離れた二つの地点で同時に目的の天体を測定する。二点間の距離が分っていて天体を見込む角度がわかるので地表からその天体までの距離が出せる。

この年には火星が近日点を通り過ぎていており地球からも近かった。南米のカイエンヌでフランスのジャン・リシェが測定しているのと同時にカッシーニとジャン・ピカールはパリからの火星の位置を突き止めた。この観測は使用機器の質が悪かったが、カッシーニは地球と火星までの距離を出した。

ここまでできれば、太陽から火星の距離なども推定でき、太陽系の大きさも概算できる。

 

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