完璧(かんぺき)

久しぶりの「弥縫録」(陳舜臣著)である。完璧(カンペキ)である。

今の日本語ではパーフェクトを意味しているが元々は「璧を完(まっと)うする」という意味。

璧というのは玉(ぎょく)を平な円形に磨いたもの。玉を磨いて疵のない璧を作ることが「完璧」。

「和氏(かし)の璧(へき)」という有名な完璧があった。「弥縫録」にはこの璧をめぐるエピソードが詳しく紹介されている。古代の中国人は璧を大変に好んだ。それ故に「完璧」といような言葉が残っている。

「璧」は「壁」ではない。