世界最大のディジタル・カメラ

通常のディジタル・カメラの撮像素子の大きさは大きくても35mmフィルム一コマ(35mmX24mm)の大きさだが、このディジタル・カメラの撮像素子の大きさは実に400mmX400mmの大きさがある。画像はここ

このカメラは天体望遠鏡のために特別に製作されたものである。これはPanoramic Survey Telescope and Rapid Response System (Pan-STARRS)と呼ばれたプロジェクトで三台の望遠鏡のために使う。このプロジェクトは地球に接近してくる小惑星を探すもので、定期的(月に三回)に全天をサーベイして移動天体を見つける。この計画では従来の検出限界の100倍も暗い小惑星を検出するとしていて直径300mより大きな小惑星が検出できるとしている。

2021年旧正月元日:二月十二日

今日はは立春、2021年の旧正月の元日は二月十二日である。

「立春正月」という言葉がある。「むかしは立春が元日であった」と誤解しているむきもある。

立春正月」は以前にもこのブログで取り上げたことがある。

たとえば、江戸時代の最後の暦である「天保暦」では
「歴日中、冬至を含むものを十一月、春分を含むものを二月、夏至を含むものを五月、秋分を含むものを八月とする。」(能田忠亮著「暦」(至文堂:昭和41年)。だから正月元日は立春の前後になる。これを「立春正月」というわけである。元日が立春の前になるのか、後になるのかは年による。

木で作った窓:透明でエネルギー遮断がよい

木で作った窓はエネルギー遮断がよく冬は暖かいし、夏は涼しい。欠点はガラス窓のように透明でないことだ。

しかし将来的には透明な木の窓が作れるというはなし。Newscientistの記事である。

通常には木を透明にするには木を亜塩素酸ナトリウムの溶液の桶に漬けて木のリグニン(木質素)を除去する方法を使う。この方法はリサイクルができず廃棄物を大量に出してしまい、しかも木を弱めてしまう。

Liangbing Hu(メリーランド大学)などの研究者たちはリグニンを完全には除去しない方法で木を透明化する手法を開発した。この方法はリグニンに色を与えている分子を除去すると木が透明になるいう発見を応用している。

まずは初めに過酸化水素の溶液で木の表面を洗う。その後太陽の紫外線に似せた紫外線の下に置く。最後に木片をエタノールの溶液に浸してぬるぬるした残り滓を除去する。透明なエポキシ樹脂を木片の細孔に詰める。これで完成。

光の90%を透過させる木片ができ、リグリンを完全に除去してしまったものより強固なものが得られる。「透明」木はガラスより軽く強固である。

このようにしてできた木材を使った「透明な」家の可能かもしれない。

オリジナルの論文はここで。

 

終末時計、依然残り100秒

米科学雑誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイセンス」は27日、核戦争などが人類にもたらす脅威を象徴的に表す「終末時計」発表し、文明の滅亡を表す午前0時まで「残り100秒」に設定した。

昨年に続き1947年の開始以来、史上最短のままである。

ディジタル化:センサー・マニピュレータ・小規模ネットワーク・ビッグデータ

盛んに「ディジタル化」が叫ばれている。

この「ディジタル化」は国民の生活の向上と生産活動の効率化に資するものでなければならない。

それに必要なものがセンサー・マニピュレータ・小規模ネットワーク・ビッグデータ処理技術である。

例えば農業で温室の管理を「ディジタル化」しようとする。

センサー:温室管理には温室内に設置された様々なセンサーからの情報が必要となる。温度・湿度・雨量・日照・酸素濃度など温室内の多くの場所に設置したセンサーが時系列にデータ吐き出す。

マニピュレータ:センサーからの情報に従って換気、水遣り装置を操作する多数のマニピュレータが必要となる。

小規模ネットワーク:センサー類及びマニピュレータは小規模のネットワークとして組織化される必要がある。

ビッグデータ処理技術:大量の(時系列)データが得られるがこの膨大なデータから必要な情報を取り出す技術も不可欠である。

これらの技術の集積で温室の自動管理が可能となる。このように国民生活・生産活動の多くの分野でディジタル技術を適用することが「ディジタル化」である。

核禁条約きょう発効:世界各地で行動を計画

今朝の新聞の記事のタイトルである。

核兵器の保有や使用、使用の威嚇などを包括的の禁じた核兵器禁止条約が22日に発効し、核兵器は国際法の下で初めて違法となる。

米ロ英仏中は条約敵視の先頭に立っているが現在の条約への署名は86カ国、批准は51カ国にのぼっている。第一回締約国会議は条約を推進していきたオーストリアのウィーンでの開催を目指している。

日本は核を保有する国と非保有国との「橋渡し」の役割を果たすとして条約には批准していない。条約を推進してきた国々の信頼を得られない「橋渡し」役は結果的には条約締結の足を引っ張ってきていることになる。

人類最古の動物の壁画がインドネシアの洞窟で見つかる

Newscientistの記事である。

少なくとも45000年前に遡る人類最古の動物壁画がインドネシアの洞窟で発見された。

画像はここで。

発見された石灰岩の洞窟はスラワェシ島の Leang Tedongngeにあるもので三頭のブタの壁画である。

この洞窟の存在は地元の人々も知らなかったものだという。

ブタの壁画は各々1メートル程度のもので赤色のオーカー(含水酸化鉄を呈色成分とする鉄の酸化物で,黄土色や黄褐色絵の具の原料)を使って描かれている。

このブタは正確にはこの島の固有種の野生イノシシで当時の狩猟民にとっては大事な食料であったはずである。

 

平城京の毘盧遮那仏とボロブドール遺跡

平城京の毘盧遮那仏(奈良の大仏)とジャワ島ボロブドールの巨大仏教建造物は共通点がある。

どちらも巨大仏教建造物であり、建設時期は8世紀ごろと時代も同じである。平城京の毘盧遮那仏は国家安泰を祈願するために作られたが、ボロブドールの巨大仏教建造物は仏舎利、霊廟、寺院などの可能性が挙げられている。

8世紀という時代は仏教が東アジアで最も隆盛な時代であったのかもしれない。それにしてこれらの建造物を建設した支配者の権力は計り知れないほど強大だ。