馬体の名称

馬体の名称の英語名と日本語名をとの対応表である。

馬体の名称図
馬体の名称図(LET’s Enjoy Ridingより)

(A)頭部

  1. 項(うなじ)-> Nape of the neck(Pole)
  2. 頬(ほほ)-> Cheek
  3. まえがみ-> Forelock
  4. 額(ひたい)-> Forehead
  5. 鼻梁(びりょう)-> Face
  6. 鼻孔(びこう)-> Nostril
  7. 鼻端(びたん)-> Nose tip
  8. 上唇(じょうしん)-> Upper lip
  9. 口角(くちかど)-> place for the curb-chain
  10. 下唇(かしん)-> Under lip
  11. 頤(おとがい)-> Chin
  12. 頤凹(おとがいくぼ)

馬の左側と右側

ウマの世話をするときには大抵ウマの左側で作業をする。何故か?

  • ウマの視野や感覚器官に左右差があり、左側がより視野が広く感覚器官も感度がよいのでこちら側で作業するほうがウマはより安心する。
    未訓練のウマたちの「利き手」の実験では大部分の牝馬たちは「右側」を好み、大部分の牡馬たちは「左側」を好むらしい。
  • ウマの筋肉組織に左右差があり左側がより発達した筋肉組織を持つので左側で作業するほうがウマに対する負担が少ない。

ウマは馬体に生得的な歪みを持っている。窪んだ側「ハロー」と堅い側「ステッフ」側がある。多くのウマが右側が「ハロー」側である。つまり左の筋肉組織が堅固である。

  • ウマの世話を馬の左側でする習慣は古くからあるらしく、日本の古墳時代で壁画で左前の胡服を着た馬丁がウマの世話をしている。

乗馬用語

乗馬用語の日本語ー英語対応をまとめておきたい。
厩舎–>stable
蹄鉄–>horseshoe
無口–>headcollar
頭絡–>bridle
ハミ–>snaffle
鞍–>saddle
鐙–>stirrup
き甲–>wither
肢まき–>bandage
馬衣–>rug
腹帯–>girth

武蔵鐙(ムサシアブミ)

以前から気になつていた山野草に「武蔵鐙」がある。野草園でその姿を写真に収めることができたので画像を載せておく。

武蔵鐙
武蔵鐙

図鑑の説明によれば、ムサシアブミという名の花があぶみに似ていることに由来するが、ムサシは武蔵の国に自生しているわけではなく、武蔵の国がアブミの産地で武蔵鐙というアブミが有名だったことによる。
花の季節は「穀雨」ころである。

「ハミ」「拍車」「鞍」「アブミ」「蹄鉄」(2)

鞍:鞍の起源は馬の背にのせる馬服と腹帯にあるらしい。芯入りの鞍はオリエントの騎兵隊が使い出し、紀元前四世紀ごろローマに伝わったといわれている。
アブミ:インド起源といわれている。紀元前二世紀ごろだといわれているが、そのアブミは革製で馬に乗るときの助けが主要な用途だったようだ。緊急のときに外れる金属製のアブミはかなり後のことでヨーロッパでは西暦730年ごろである。
蹄鉄:起源ははっきりしない。

コネマラ・ポニー(connemara pony)

アイルランドの在来種の馬でコネマラという品種のポニーがいる。コネマラ(connemara)というのは地名でアイルランドの西部にあるゴールウェーの北西にある。カタカナ表記では「コネマラ」「カネマラ」が使われている。自然の美しい場所で嘗てはウイスキーの香りつけに使うピート(泥炭)が採掘された場所である。日本のウイスキーメーカーで「カネマラ」をブランド名に使っているところもある。
さて、このコネマラ・ポニーであるが、「道産子」「木曽馬」と同じレベルの在来種である。ポニーであるが軽量な大人ものることができる。土地柄、荒地でも作業ができるように頑丈な身体の創りになっている。嘗てはこのコネマラ地方だけにいたが、現在ではアイルランドは勿論、ヨーロッパでも飼育されてが、「コネマラ」の品種管理がされている。

「ハミ」「拍車」「鞍」「アブミ」「蹄鉄」

乗馬の歴史で重要な発明として「ハミ」と「拍車」そして「鞍」と「アブミ」さらに「蹄鉄」がある。それらの発明の歴史をまとめておく。
ハミ:6000年前のウクライナの遺跡で発見された馬の歯の摩滅状況から乗馬に際してハミ状のものを馬の歯槽間縁にいれていたことが分っているがそのハミ状のものの実態は不明である。紀元前1400年ごろにはエジプトやミケネで二環ハミが使われていた。その後様々の形のハミが用いられた。三環ハミもあつた。
現代では二環(single-jointed snaffle)が大半であるが、三環(double-jointed snaffle)もある。

二環(single-jointed snaffle)
二環(single-jointed snaffle)

拍車:ギリシャでは紀元前5世紀ごろのつぼ絵に拍車が描かれているので、これより前に既に用いられいたのであろう。紀元前4世紀ごろのケルト人の遺跡から拍車が出土している。ローマ人もこのころから拍車を使用した。
なぜかこのハミと拍車は日本の騎馬では使われていない。

Fly me to the moon(私を月まで連れてって)

春の季節にお気に入りの曲を一つ。
Fly me to the moon
And let me play among the stars
Let me see what spring is like
On Jupiter and Mars
In other words, hold my hand
In other words, darling, kiss me

Fill my heart with song
And let me sing for ever more
You are all I long for
All I worship and adore
In other words, please be true
In other words, I love you

Doris Dayのヴァーションが面白い。

「テンポ」細胞の関与ーキンカチョウの歌

鳥の歌はヒナが大人の鳥が鳴くのをまねして学習して発達する。
例えばキンカチョウのヒナは仲間の歌を選択的に学習するが、ヒナを近縁種のジュシマツを仮親として育てるとキンカチョウはジュシマツの歌を学習する。
しかし、ジュシマツの歌を学習するが、テンポはキンカチョウのものである。この発見は沖縄科学技術大学院大学の研究者たちである。このキンカチョウはキンカチョウのテンポを学習する機会はなかったわけなので、キンカチョウのテンポは遺伝形質の一つと考えられる。研究チームは「一次聴覚野」に注目し、短い音と空白に反応する「テンポ」細胞があることを発見した。この細胞の機能は生得的でキンカチョウの歌に反応するが、他の鳥の歌には反応しないし、キンカチョウの歌の空白を人工的に長くした歌にも反応した。
鳥の歌にもその鳥の生得的な要素があることが非常に興味深い。